■抽選その3 |
現在執り行われている料理バトル.一斉にスタートするというわけでもなく,抽選が終わったチームから競技は開始される. 多少の時間の差はハンデにならない. 常に実戦の渦中にて生活しているハンター達にとって,平等と言う言葉は死を前においてのみ効果を持つ・・・ そう,彼らは,生きのびる事に関してのスペシャリストなのだ. その力は,如何なる時にも発揮される・・・そう,如何なる時にも・・・ 「じゃあ俺が引くぞ?っておい」 REDの発言は誰も聞いていなかった. 「やはりここはAMIさんに・・・」 Poroが言う. 「いや,俺にやらせて欲しいな(最近影薄いし・・・)」 Czmが曰う. 「じっちゃんの名に賭けて俺が・・・」 ALFAINもやる気だ. 「まかせろりっ」 何故か酔っているTAISUKEが回っている. 「・・おい,俺の話を・・・」 REDが自分の存在を見いだすかの様に口を開く. (ってみんな聞いちゃいね~.俺ってさびしー) レイマー達は,REDを仲間はずれにしたわけではかった. だが,REDに運命を任せると,あまりいい結果にならない事を知っていたのであえて黙殺していたのである. 「誰が引いても一緒でしょ?・・・あふ・・」 AMIは眠たそうである. 「やはり・・・くじですな?」 Poroが言い出す.くじの為のくじというのも何か違うような気がするが,みんなが納得するなら良いのだろう. 「ふっふっふ・・・留学先で磨いたくじ運の強さ・・・みせちゃる」 Czmよ,一体何処に留学したんだ? 以下回想しーん. (やったー,一番後ろの席,僕のー) (わーい,給食のデザートの余りもーらい) (・・・ちゃんと組むのは僕だねっ) 回想終わり. うぅ,いつまでもその心を忘れないでね・・・ みんながその心を分かり合えたとき,ニュータイプの覚醒が始まる・・・かも. 「今こそじっちゃんに教えて貰った知恵を使う時だ・・・」 ALFAINも回想しーん. 「・・・良いか,AL.人に言うことを聞かせるには,強制してもなかなか難しい.反発するからの」 「じゃあどうるすの?」 「そうしなければいけないようにするのぢゃ.周りの状況を利用しての・・・.さすれば,こちらが言わなくても望んだ結果に向かうものぢゃ」 「・・・よく判らないよ・・・」 「おいおい判るでの・・・とりあえず,話だけでも覚えておくがええ・・・」 回想おわり. (今なら判る,じっちゃんの言った意味が・・・) ALFAINが怪しい策謀を巡らせようとしている. つと,携帯端末を取り出し,電話をするALFAIN. 「・・・おい,おやじぃ.美味い水をくれぇ~・・・.作戦前の最後の食事だぁ~」 TAISUKEはもう,ろれつが回っていない,駄目だぁ. 「・・・ねむ・・・」 AMIは半眼になっている. 「・・・いいんだぁ,俺はのけ者さぁ・・・」 REDも自棄になっている. 「そんな貴男にはこれをどうぞ・・・」 瞬間移動が得意になった?ANIKIがつと現れる. 「のわっ,い,何時のマニアっ」 REDは狼狽している. 「いえね,旦那が寂しそうなので,少々お節介を・・・」 「いや,その気持ちが心に染みるぜぇ~」 「では,この中に手を入れてください・・・」 「んあ?これか?」 REDが言われるままに箱に手をいれる,思わず丸い物を掴んだ. 「なんだこれ?」 REDが引くと「もり」とか書いてある球がでてきた. 「・・・ま,まさか・・・」 「はい,ご苦労様でっす.あなた達は森ですね」 ANIKIが宣言する. 「「「な,なにいっ!!」」」 一斉に振り返る面々. 「・・・済んだ事は仕方ない.覆水盆に返らずとも言うじゃないか.それに森って一番人気だし」 REDが満足そうに言う. 「そういうことじゃないっ」 Czmが泣いている. 「くじどうしてくれるっすか?」 Poro.何か論点違う・・・ 「・・・え,ピザ注文してみんなを誘い出す作戦発動したのに・・・」 ALFAINもじっちゃんの話をまだ理解しきれていないようだね. 「・・・すぅ・・すぅ・・・」 AMIは側のベンチで眠っていた. とりあえず,これで1チーム決まったね. -終- |